「トルコン・オイル(ATF) のサイクル交換」
くどいようですが、新車から無交換で7万キロ(目安です)以上使い込んであったら壊れるまでそのままにしていた方が賢明だと思います。ディ−ラ−以外で交換する場合はディ−ラ−の保証内容を再確認してから依頼するのがよいでしょう。又、ATF には代替の効かない品種も多いので保証期間内は特に注意してメ−カ−指定のオイルを使って下さい。(「ATF の種類と代替関係」参照)代替品を使用した場合は変速点に変化の起こる可能性があります。
普通乗用車にはおよそ6−8リッタ−の ATF
が循環しています。このうちオイルパンの中に溜まっているのは約4分の1の2リッタ−位。あとは油圧シリンダ−の巣窟とも言えるバルブボディに少しとフル−ドの冷却の為ラジエタ−へ回って行っている分で、残りの殆どはコンバ−タ−の内部に入っているため循環させながらオイルパンに落ちた分を順次交換して行くのがサイクル交換と呼ばれる方法です。
専用機械で注入と排出を同時に出来る場合を除けばディ−ラ−でも3回ないし4回手作業で交換するのが普通です。オイルパンにドレ−ンのない車種では「吸い出し」と「圧入」が必要になりますので、それなりの道具が必要になります。「塵、埃、髪の毛などのゴミは大敵です」これは今更言うまでもない話です。
作業の手順はエンジンを止めて抜き取った廃油の量だけ(計測して)新油を入れ、次にエンジンをかけてアイドリングの状態で前進(Dレンジ)1分間、次に後退(Rレンジ)1分間して、エンジンを止める(当然ブレ−キを踏んで、走らない)。これで1サイクルです。これを3−4回繰り返すことで殆どの
ATF が新油に入れ替わる訳ですが構造上の問題で全てのオイルが完全にというわけにはいきません。オイルパンの底には沈殿物が残っているでしょうから更に気になる方は、オイルパンをはずしてキレイにしてから最初の新油を入れるのが良いと思います。
新油に換えれば変速がマイルドになり、走行振動も若干減ります。
例の添加剤「0−1」を添加する場合、是非新油効果を確認してから効果の程をお試しください。
駆動伝達系のメカニカル・ロスが激減する為、エンジン・ブレ−キが以前よりも効かない感じになりますのでスピ−ドの出しすぎには注意して下さい。