「よもやま話・16」

不幸な勘違い

平成11年2月11日

久し振りの「よもやま話」になりますね。


メ−ルのやり取りにかまけていてしばらく更新を怠けていました、ごめんなさい!

今朝、11月からのアクセスが一万件を越えました。ありがとうございます!!

つたない文章で読み辛いペ−ジではありますが、お蔭様で「0−1」は皆さんからのリピ−ト発注を毎日戴けるようになりました。本当にありがとうございます!

私の説明が説得力があるかどうかという事よりも何よりも、実際にお使い頂いたユ−ザ−の皆さんによる確かな効果の裏付けとして、嬉しい実感をしているこの頃です。

まだお試しでない方も是非お試し下さいね!

低気圧が本州の南海上を進むようになりました。これが三陸沖で発達すれば強い冬型にはなりますが、着実にのきざしですね。HP 開設以来、ずっと PC につきっきりの休日が続きましたがそろそろ外で遊びたくなってきました。もともとアウトドア派なので・・・。沢山いる子供たちも外で遊ばせたいですね。

今回は、時折ありがちで不幸な「勘違い」の話。
「勘違い」ですからご本人は「言われるまで気付かなかった」話です。
良かれと思った投資が無意味であったというため「不幸」です。


エンジンオイルはシントロン。 ATF はワコ−ズのレ−シング用極太タイヤに BOSCH の大容量バッテリ−を積んで「私は拘っているから愛車はスゴク調子いいっすよ!」


とおっしゃるユ−ザ−さんがみえました。
車は「どノ−マルの1500cc コンパクト・カ−」です。

週休一日で平日の拘束時間は約14時間、通勤はバス。遠出は殆どしないというユ−ザ−さん。

「0−1」を取り扱って頂いているディ−ラ−さんから伺ったお話なので直接私が試乗させて頂いた訳ではありませんが、実際に試乗してみなくても車の状態は大体想像がつきます。
「エンジンは静かで調子良いでしょうが、なんだか重たくて加速・変速時にモゴモゴいってモタつきがある」
筈です。チョイ乗りが多い場合にはその傾向がより顕著で「快適」とは程遠い状態になると思います。

  1. シントロンの50という粘度は1600cc以下 NA の場合には少し重たいかな?という瀬戸際にあると思います。基本的なエンジンのトルクが低い場合にはオイル自体の硬さによる重さが高い密封性と相殺されてしまい結果的に本来のトルクの方が負けて、吹けが悪くパワ−感も落ちてしまう事があります。

    別の方ですが、ご主人のオメガに使用するシントロンの残りを奥さんのセルボに入れているという話もありました。セルボはかつて結構「構いまくった車」という事でしたが、「それでも50は厳しいでしょう。セルボの方はXF-08 辺りにされては?」とアドバイス差し上げたところ「軽くなって良かった」というお話でした。
  2. レ−シング用の ATF に関しては試した事が無いので何ともいえませんが、取り敢えずレ−スをする訳でないのなら必要の無いものでしょう。
    レ−スに使用するのだから「長持ち」しそうに思いがちですが、実はレ−ス用ならば「高温安定性」の方が重要視されている筈で、レ−ス用の油脂類を何レ−スも無交換で使いまわす話はあまり聞きません。レ−ス毎に交換するのがベタ−な筈です。つまり、長期間使用する為のものではないのでは?
    ご本人曰く30分以上走ると良い感じになってくるそうです。それだけ重たいって事ですね。
  3. タイヤの話は「見た目が太い」という事で威圧感はありますが、太い分だけ重い訳で、その分接地面積が広く抵抗も増えます。もう一つおまけをいえば前から見た時の面積が増えれば空気抵抗も当然増えます。
    それと、リム幅が広くなればホィ−ルの重量も増えます。
    厳密に言えばタイヤの接地面積と外周はメ−カ−やサイズだけでなく銘柄毎に「固有のもの」で、設置されるリム幅によってそれぞれ違ったものになります。インチアップなどは気を付けて行わなければ規定値よりも外周が増えた場合に「トルク感」を犠牲にする事もあります。これの補正にはファイナルギアで修正する必要が生じますので特別必要な場合を除いて「ほぼ同じ」になるように選択する必要があります。
    逆に外周の小さくなった場合には当然「最高速の低下」という結果になります。MTM 車両の場合には各ギアが低速:高回転という傾向になるわけです。
  4. バッテリ−はご存知のように鉛の塊ですから非常に重いものです。大容量のバッテリ−を搭載する事のメリットはあまり無い様に思います。というのもバッテリ−の容量を増やしても自力で発電するオルタネ−タ−の発電量が以前のままなら「バッテリ−上がりを待っているだけ」になる為で、自力で行う発電の他に頻繁な補充電を行う必要が発生します。エンジンル−ムのバッテリ−による重量バランスの悪化など、軽量化に反する大型バッテリ−の搭載はどう考えても無駄ばかりのように思います。従来の大きさで高性能型というタイプをお勧めします。

    バッテリ−液の添加剤「V−ホロン」 というのが出ています。バッテリ−・オタクを自認する整備工場さんで効果の程を試して頂きましたが、死にかけで補充電を受け付けないバッテリ−に充電が可能になったという事ですから「確かに効果がある」ようです。「新品のバッテリ−寿命はほぼ倍」という触れ込みで、800円から1,000円程度の販売価格でしたから、高額のバッテリ−に対する保険の意味で充分投資意義があると思います。当然「メンテナンスフリ−」のバッテリ−には使用できません。投入するセルの穴がありませんからね。V−ホロンの発売をしているベルヴィックさんはちょっと怪しげ?なオイル添加剤も取り扱っているようですが、詳しくは知りませんので悪しからず。(^_-)


「適正」を考えずに「高級品」にとらわれた場合、バランスを失ってしまう事で本来の素材が持っている「可能性の芽」すら刈り取ってしまう事もあるでしょう。

車にはそれぞれの「持ち味」というものがあると思います。例えば私は個人的に旧型の MR-2 が好きですが、それが新型2リッタ−であってもス−プラと比べれば高速のサ−キット・ステ−ジでは勝ち目が無いのかも知れません。
旧型は1.6 なので非力ですが一般ユ−ザ−が街で乗るにはバランスの良い車ではないかと思う為です。
「好み」というのは「持ち味」の筈ですから、その素材をどうやって自分のものにするかといった意味でユ−ザ−の趣味、センスが現れるという事で、それはドレスアップという意味ではなく「基本性能+レベル・アップ」の部分でも同じ事がいえる訳です。是非ともバランス良く「快適」に近づけて頂きたいものです。クルマに付加価値を付けるのはユ−ザ−個々の嗜好の問題ではありますが、方向性が定まっていなければ「チンドン屋さん」になってしまいます。勿論それを狙っている場合は別ですが・・・。

今回はネット上のユ−ザ−さんの話ではなく、また特に極端な例をご紹介しました。ちょっと初歩的な話題になってしまいましたか?でも基本的な話ですから「人の振り見て・・・」。


「勘違い」の話も、他の人に迷惑をかけていないなら良いようなものですが、標準装備されていて新車を買うとフロントグリルにマウンティングされているたぐいのビルトイン・フォグ・ランプ。
この場合、勘違いしている人が多くて、スモ−ル・ランプ点灯時から常に点灯させている方が多くて迷惑しますね。
「フォグ・ランプ」は基本的に水平に光線を拡散しますが、ビルトインタイプの純正フォグはあまり精度がよくないせいもあって垂直方向にも光が跳びます。従って後ろから照らされれば眩しいし、対向車にもやはり眩しい訳です。

フォグ・ランプは「霧の出た時だけ」にして頂きたいですね。

ホワイト・バルブやらHIDなども種類が増え、非常にポピュラ−になって来ました。
安全な視界を確保出来るという意味では「快適」になっている訳ですが、もしもその「光軸」が狂っていれば逆に対向車両にとって非常に危険である事も認識していただきたいと思います。前方車両にとっても相当「不快」である事はいうまでもありません。気を付けて頂きたいものです。


睡眠不足や運転が長時間に渡り、眼精疲労が一時的に進んだ場合
この「眩しさ」は増幅されるようです。その状態のまま運転を継続すると眼精疲労は急激に進行しますから安全上好ましくない事は当然です。

くれぐれも安全運転で。 自分の事だったりして・・・。(^^ゞ


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(99年2月11日)