「よもやま話・19」フェラ−リと「0−1」

Microlon?マイクロロンの話じゃないですよ。

平成11年3月6日


「マ○ク△ロン・ユ−ザ−」だったフェラ−リ・355F1のオ−ナ−さんから今年の初めに耳にした話ですが、
「マ○ク△ロンを使用したフェラ−リのエンジンが焼き付いた」という話がネット上で報告されたという事でご本人、かなり焦っておみえでした。
原因はこれの持つ洗浄成分による油膜切れの様だ、という事です。

注:(え?マイクロロンの話?じゃないですよーだ。)(^_-)
舞黒論者は相変わらす多いようです・・・。

 

この方には以前から「0−1」をお勧めしており、日ごろ仕事の足として活躍するマジェスタには御使用戴いて「調子がよい」という評価をされていたにも拘わらず昨年、その後新車で購入されたフェラ−リにはディ−ラ−のコ△ンズさんオススメの「マ○ク△ロン」を添加されたといいます。
ま、ディ−ラ−さんのおっしゃる事の方を信じるのは当然といえば当然でしょう。
その後、何度となく「フェラ−リにも0−1を入れましょう」と繰り返しご提案はしていました。

そんな新年のある日、ネット上で見つけたその情報をみるや、途端に不安になったそうです。当然でしょう、新車で買ったフェラ−リです。
この話の経緯は「仕方のない事」だと思いますが、ご本人「何もなくて良かった・・・。」とひと安心。
でも一度入れてしまったアトなだけにいまだに不安があるようで、このところしょっちゅうオイル交換をされているという事です。
乗り方も乗り方なので、新車という事もありますからオイル管理を徹底的にやる事に目覚める事が出来て良かったのか悪かったのか・・・。

「フェラ−リは壊れる」とか「そんなの嘘だ」とか色々な話がありますが、当然「乗り方」にも因るでしょうしメンテナンスの善し悪しという問題も付きまとうはずです。

実際にはもともと「タイミング・ベルトは2万キロで交換、コンロッド・ボルトは4万キロ毎に交換。」という車ですから、2万キロごとに間違いなくエンジンを降ろさなくてはなりません。
部品代は知れていますが作業工賃は120−150万かかるという話です。それだけデリケ−トにできている事は間違いなさそうです。
日本に限らず充分な余裕のないヒトには「おもり」が出来ないという事ですね。
(あー、気が遠くなってきた・・・。)

もっともその方も、もともと機械いじりが好きでROMチュ−ンなどもご自分でされるという話です。自分でできる事は自分で、ということで現在工具を物色中とか・・・。で、少し安心。
(何に・・・?)(^^ゞ

洗浄成分については「オイル添加剤」の場合「全くなし」では充分な機能を果さないといわれています。
それは金属表面に付着したスラッジ、カ−ボン、ワニス、ガム、摩耗金属粉などの不純物あるいは化合物を金属面から剥離し、金属を露出させる必要があるためですが、

別の方から戴いたメ−ルによれば
「マ○ク△ロンを添加したベ−スオイルのサンプルを残している」のだそうですが、「白っぽい雲のような不純物のように見えるものが沈殿するけれど、これは攪拌したり、容器ごと振ったりしても再度発生する」
という事で、更に「容器にマ○ク△ロンを添加する際、少しこぼれてしまった原液が印刷物の上に落ちるとそのインクは流れて消えてしまった。」
ということでした。
ある程度洗浄性も必要だという事は理解できたとしても強烈な洗浄力が副作用を起こしてしまう事もある訳です。
トラブルのあったフェラ−リの場合も強すぎる洗浄効果で油膜切れが起こってしまい、「効く」はず(?)の「PTFE」はその金属面を守る仕事ができなかった。ということでしょう。
(繰り返しになりますが「マ○ク△ロン」の効果が無いとはいいません。)


また、某トラック・メ−カ−でエンジンの研究室にいらしたという方から戴いたメ−ルでは、
「フィルタ−を詰める事のない大きさを唱える固体潤滑剤のどれもが実際にはオイルプレッシャ−をゲ−ジで測定すれば圧力の低下が発生している。」
「ランプ点灯式のインジケ−タ−は危険域を表示するきわどいセンスを持たないのでユ−ザ−は危険な状態に気付いていないだけ。」
つまり綱渡りとでもいう事でしょうか。

ちなみに、「0−1」の評価も併せて戴いておりますが、当然オイルプレッシャ−の低下は認められず、油温は確実に10℃以上下がっているので本当に驚きました。
という事でした。


ネットを通して様々なユ−ザ−さんから沢山のお話をお伺いする機会に恵まれ(ありがとうございます!)、改めて広告の効果を思い知らされるわけですが、
高級で高額な商品として特定のユ−ザ−層をタ−ゲットに絞り込んでいる製品は非常に説得力があり、それをディ−ラ−さんで扱っているという事になるとやはり根強い人気となるようです。
特に「外国車専門誌」を愛読される自称「エンス−」とおっしゃる方、どういう意味なのか良く考えてみて下さい。


事実、比較的私の身近なところにアルファのスパイダ−で「エンス−」を自認する頑固なヒトがおりまして、
確かに何処で見つけてくるのかと思うほど風変わりな車を何台も乗り継いでいます。
「あれと一緒にするなよな。オレのはこことここが違うんだ。日本に2台。」とか・・・。

「0−1」の話を以前に一度はしたのですが、
「え?添加剤?マ○ク△ロン使って調子いいよ!もう最高!」
「表面改質って?コ−ティングでしょ?そんならどれだって一緒。」
「0−1?知らないな!そんなの。」

と、まともに取り合ってくれない。
「日本車の部品商」が「オレ」に向かって何をいうかっ!という勢いだったので
(あー、所詮このヒトはカタログ・スペックに酔っているんだ・・・。どっかの雑誌を毎月読みふけって評論家の意見に翻弄させられているんだろうな・・・。ま、そのうち気付くかな?気付かないままかな?まっ、いいや・・・。)
と思ってしまったのでその後「0−1」の話はしていません。

実際に車がどうかを判断、評価するのは評論家ではなくてオ−ナ−である自分だと思うんですよ。
あの本であのヒトが、この本でこのヒトも「どう言っているか」は参考にするものであって、信奉するものではないんじゃないかと・・・。

気を付けてくださいねっ!ホント。
こんな場合には私も不親切になりがちです。悪気はないつもりなんですが・・・。

ちなみに、私は自動車雑誌って殆ど見ない、というか見たことがないレベルに近いです。(^_^;)

ともあれ、有機モリブデン+PTFE+CERA という商品まで横行するようになってきました。
「ほー。」っと思わずひとりごと言ってしまいました。(ひさしぶりに・・・。)


「エンス−」を自認される方、ご意見をお聞かせ下さい。
info@alisyn.jp


「よもやま話・18へ」「ホ−ムヘ戻る」「よもやま話・20へ」