「よもやま話・20」
マイカ−意識調査と下取り車、買い取り

平成11年3月29日

追記: 平成11年4月2日

先日、車のマニアとか業界とは関係のないちょっとした会合(同窓会です)
があったのでご出席のみなさんにご協力をいただき
「マイカ−意識調査」というアンケ−トにお答えいただきましたところ、
改めて世間一般の常識というか現実を垣間(かいま)見た気がしました。

急いで作成したフォ−ムだったせいもあり、簡単なアンケ−トでしたが
年齢という一つの傾向はあるものの会社員、公務員、自営業といった
様々な職種であり、おまけに主婦も含む男女ですから
「一般的な意識」の部分はおおよその概要が掴めたのではないかと思っています。
以下、概観を簡単にご報告します。



このアンケ−ト結果からも解るようにもともとメンテナンス意識は低い訳ですから「調子がどうか?」を気にしている人はその分少ないのは当然の事なのかも知れませんね。

「判らない」或いは「分からない」という事もあるのかも知れませんが、やはり「気にしていない」為にわらないといった傾向があるように思います。

つまり、逆の見方をすれば「気にしていない分だけ早く痛む」という事の証明なのかな?とも思えます。

この「わからない」は

  1. どういう状態を良いとするのか「判らない」ということ、なおかつ
  2. どうする事が良い事なのかが「分からない」。この二つのワカラナイが複雑に絡み合って
  3. 何の事やらワカラナイ。(つまり何がワカラナイかもワカラナイ。)

という事が圧倒的に多くあるという事なんでしょう。


今回の車に対する意識調査でそのメンテナンス意識というものもどの程度なのかが
見えてきましたからその車の状態も「おぼろげながら」想像がつくと思います。
大体の車が5−7年目5−7万キロくらいで「そこそこのポンコツ」になってしまうんでしょう。

ポンコツ感が出てきてしまうとワックスがけも苦になるし、洗車も無駄のように思えて来る。
半年振りにワックスがけをしたら苦労した割に奇麗にならないので可愛い気がない。
ましてや気にならなかった塗装面のキズやへこみを見つけてしまい、かえって不愉快になったりして・・・。(笑)
WAXの油性成分は大気に触れて酸化しますから、良いコーティングでも乗せて水洗いしていた方が賢明なのですが、
この話はまた別の機会に・・・。

で、車の外側が汚れたままで気にならない様になると室内の掃除もしなくなるのは人情のようで(笑)
次第にその車にかけるお金の方が勿体無い様に感じ始めると当然「オイルメンテナンスなんて物はなくても車は動く」といった「大発見」をしてしまう訳です。(またもや爆笑!)


平成11年4月2日追記

10万キロを過ぎると極端に「査定」が下がるといって気にされる方が多いのですが、
7年経った車はそもそも「償却期間を終えている」という事と、10万キロに近いクルマの下取り、買い取りは極端に悪くなるのは事実です。
事実10万キロを越えた「普通のクルマ」は買い取り専門店でも嫌われます。

これは「下取りに出す」事が前提の話ですから、もう少し違った考え方として
「そこから先はタダで乗れる」という解釈も ある種「合理的」といえる訳です。
どうして積算計のケタ数が10万単位まであるのか?って事ですよ。

でも、もしも不具合の起こった時に「これを直すくらいなら新車に・・・」と勧められる事を考えると修理代の方が無駄のように思えて来る・・・。
これも人情ですよね。
しかし仮に250万のクルマを5年の均等割りでロ−ンを組んだとして考えると
格安金利でも毎月5万位になりますね。つまり年間60万です。
分かり切った話ですが「これを直すくらいなら・・・」で「年間60万」です。
HPの冒頭で出てくる「大修理」の金額はその半分にもなりません。
ましてや毎年発生するものでもありませんし運が良ければその必要もありません。
当然、それだけのオ−バ−ホ−ル代を支払う価値があるかどうかという問題は常に付きまといます。あまりの高級車では付加機能が多すぎて部品代が高く付き過ぎる傾向もあれば、逆にいわゆる旧来の「大衆車クラス」にとっては修理代よりもむしろ車両の価値としての分母が小さすぎて元が引けない。つまりはバランスです。
従って、的確なオ−バ−ホ−ルというのも「どこでどの様な整備が必要か」それと併せて「その費用」の概要が掴めていなければ簡単には判断が出来ませんね。
(追ってそこら辺りのお話を書いて行くつもりです。)

エアサスが悪趣味だとはいいませんが、少なくともよく申し上げている「てんこ盛りのオマケ」の部分でしょう。それが高級な事かどうかをはき違えている事が多いのはそもそもそれを供給販売する側の責任の様な気がします。センスの問題ですね。

余計な機能はこわれやすくなるだけだ!


例えばかつてメルセデスが高く評価された理由として
「コベンツを買ってもMクラスを買ってもSクラスを買ってもブレ−キの性能はすべて同じレベルだ」という点が挙げられます。つまり手抜きがない。それが高級だと私は思います。つまりクルマとしての本来の機能にこだわる事。

・・・でも、現在は知りませんよ。95年までの話です。
ドイツ以外の第三国製も正規ディ−ラ−で販売されていますし、そもそも国際的なカ−メ−カ−の合弁、合併が展開され、世界地図が塗り替えられている真っ最中です。
全てのカ−メ−カ−が多国籍化から統合に動いています。
マニアにとっては「メ−カ−の別なくかつての本国製にこだわる時」が近い将来やって来るのでしょう。
「ガソリン車が懐かしい」時代もやって来そうです。

でも、考えてみればだいたい不思議な国民性ですよ。
「新車」のうちはスリキズ一つさえも気に病んでいつもピカピカにしていると思えば「メンテナンス」という常識が欠落している為に急激なポンコツ化に見舞われ、次の瞬間には「洗車も億劫(おっくう)」じゃないですか?

(う−ん、全然話が展開して行かないなあ・・・。)
とにかく
これは、5年から7年で乗り換えるという人の為のアドバイス。

これでは「下取りがいくら」で「新車の値引きがいくら」なのかがさっぱり分からない。
相手が素人なのを良い事にいきなりそれで「煙に巻く」という戦法です。(ディ−ラ−さんごめんなさい!別に敵意はありません!)従来から業界の慣習として行われている事です。
実際非常に分かり辛いので、私は新車の購入を検討する場合「下取り車なし」で話を始めます。

  1. そもそも他社銘柄の下取りは不利という原則もあります。
    逆にディ−ラ−・サイドとしては「他社の顧客を獲得」する事によるセ−ルス上の評価は高い訳ではありますが
    「中古車のタマ」としてみた場合には自社ブランド品よりも売り辛いという側面がある為です。
    原則としての話ですから人気車種の場合には同等またはそれ以上の条件が出る事もあります。

  2. そんな中で「下取り専門店・又はそのFC」というのも増えてきています。
    これも最初は中古車市場で値落ちの少ない「Kカ−」のタマ集めの為に編み出されたと聞いています。
    そこで「Kカ−」だけを自社の展示場に集めて巨大スペ−スに並べ、「巨大Kカ−専門店」としている訳です。Kカ−以外の車両はオ−クションで売りさばきます。
    「ディ−ラ−の下取り」というクッションを減らす事により「より安く供給」できるだけでなくこれを販売する業者サイドとしても「より利ザヤを稼げる」仕組みです。

  3. 「車を乗り換える」という事はユ−ザ−にとって「買う」という行動としてのみ捉えられがちですが、
    実は自分の乗っている車も「商品」であるという意識は非常に低いか、大抵の場合その事すら気付いていません。
    ここら辺が「勘違い」の始まりなんですね。「買うクルマ」に気がいってしまいヌケてしまう、のもあるんでしょう。

  4. 単純な話といえば単純な話なんですが
    持っている株券を別の銘柄に買い換えるのと少し似ていますか・・・。
    商品である以上「売り時」というタイミングも大事になります。通常自分で簡単には買い換えられません。
    中間に専門の業者が加わります。そしてクルマ本体は「値が張る」ということ。

    ですから、損のない様に慎重に考えれば最終的に得をするのは自分だという事です。
    ただ「株券」と違うのは、「車は道具であり自分で使うものだ」という点でしょう。

この通りお分かり頂けたと思いますが「下取り車を出してクルマを買う」という行為は
概念的にはユ−ザ−と販売者ですが、「売買契約」但しこれはお互いに相互の売買をするので文字通り「売買契約」であるということです。

そこで、ひとつだけご注意戴きたいのは

「特定の購入希望車種」がある場合には、ご自分の車をむやみやたらと同車種を販売するディ−ラ−に「売り歩く」と徒労に終わる事があるということです。
なぜかといえば「査定」自体が商行為の始まりであり、
実は「先行者(社)優先」という業界のきまりがあります。(何かの法律に抵触しないのか?!)
「査定員」の仕事は記録が残るため、同じ車両を販売する別系列のディ−ラ−さん同士がバッティングした場合にはこの「先行者(社)優先」という原則によって先に商談を持った、
つまり先に査定をした販売店が優先権を持つ事になります。
このため「合い見積もり」を採ろうと二つ目の販売店に査定依頼をしたところ不自然なほど「商売気」を出さなかったりなどという事が起こります。
普通は業界の掟ですからユ−ザ−さんには悟られない様に穏便にするという事でしょう。

そういう場合には「兄弟車」「姉妹車」などで
ディ−ラ−さん毎にお見積もり戴くのが良いでしょう。ま、兄弟車・姉妹車といっても
始めから人気によって値引きが調整されていますけど・・・。
で、相場として値引き幅が大きく、安く買った車は下取りも安くなるというのは事実です。
つまり、新車時点で不人気の車種はほぼ中古車も割安になりますが、
ごく希にその逆で希少車として値段の上がる場合もあります。(あんまり聞かない)
でも、これは買うクルマの話。

 

最後にもう一つの知恵。

新車を購入される場合のご参考までに:
中古車のタマとして「残存価値」を持つうちに「転売」(つまり乗り換え)を考える場合。

この場合は一般に「高級グレ−ドの方が高い値がつく」(値落ち幅が少ない)ということです。
例えばスポ−ツ・タイプのラインナップのあるクルマならば、
スポ−ツ・タイプには「良い値」がつくけれど、
それ以下のグレ−ドは「鉄くず」だったり、という話。勿論その状態にも因りますが。
その他にも同じグレ−ドを比較する場合、マニュアルよりもオ−トマが圧倒的に有利であったり、(純然とスポ−ツカ−の場合は全く逆の事も)といった事があります。
当然その中でよくご存知の走行距離で「減点」がある訳ですが、逆にこれが「加点」にはあまりならないようで・・・。というと語弊がありますが、
「下取り」或いは「買い取り」でいわゆる「売る」場合にはあまり加点にならない割に
「中古車」として「買う場合」には走行距離数の少ない車は「かなりの評価点が加算される」という傾向があります。つまり、買う時は高い。

従って「長く乗った方が得」という傾向はここにもある訳です。

またまた単純に簡単な言い方をすれば「みんなが欲しがる車は良い値段がつく」という傾向も強くあります。
買う身になって考えれば分かり易いでしょうね。従って、10万キロを越えた車両は大抵の場合下取りがつかないという理由も納得行くでしょう。特に希少価値のある人気車であれば値段の付くこともありますが、基本的には嫌われます。
輸入車の場合は輸入車専門店でなければ難しいということもいえるようです。



ポンコツ化の登竜門

私の主観ですが、フロントガラス、ル−ムミラ−なんかの「陰り・曇り・汚れ」を放置するようになるのがこのポンコツ化への入門証書のように思います。
視界が翳(かげ)る事で無意識のうちに気分も翳る事は往々にしてあるものです。

ひょっとするとそれはオ−ナ−・サイドの「新車意識」からの「卒業証書」ともいえるのかも知れません。
「意識の上で」の話ですからそれを決めるのは自分だという事で・・・。

フロントに限らずガラス類はスッキリ・キレイに務め、この「登竜門」をくぐらない様に心掛けて頂きたいですね。

 

英国製のオートグリムってカーケアグッズご存知ですか?
あれの
カー・グラス・ポリッシュってすっごいです。
完全に硬化した油膜も一発で落ちます。(落ちるとゆうか溶ける感じ。)
キイロビンなんか目じゃないです。

オートグリムは高価ですが、ボディーケア製品として最高の品物です。
コーティング剤は2年使っていますが、これ以上のものは見たことないです。
カー・グラス・ポリッシュは使い出したのは最近ですが、最も感動度高かったです。
ガラスの存在感が一発でなくなるのは素晴らしいです。
是非お試しを。

ま、他にも良い商品は色々とありますのでまたご紹介しましょうね。


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