「よもやま話・21」

「改善」と「幸福感」

平成11年4月10日(13日ちょっと追記)

(23日 Volvo740 の話、最後にちょっと追記)

人間には誰しも向上心というものが少なからずありますね。
いわゆるポジティブ、前向きな姿勢というやつです。

例えばクルマという道具に対して、
それを使う側に何らかの向上心がある場合には色々な事を試してみたりもする訳です。


それはエンジンに関していえば:

「う−ん、最近ちょっとモタつくなあ」とか
「ふけが悪いなあ」とか
「音が大きくなった」というので、
心あるヒトは「オイルを換えてみようか・・・」とも思う訳で、
更に改善意識のある場合には「もっと良くならないか」
とオイル添加剤にも興味を持つ事になるでしょう。

そこから先は「工夫」という領域といえるかもしれません。
もっとも「良いクルマ」なり「自分に合ったクルマ」を選別するまでには実際に沢山のクルマに乗ってみる
といった地道な(楽しい)作業の積み重ねも必要でしょう。色々な意味での「授業料」もかかると思います。
そこで実際に自分で乗ってみて判断するといった「自分の位置」ポジションが大切でしょうね。

以前少し触れましたが「カタログ・スペックに酔えるヒト」
やっぱりたまにおみえになるようです。
「好みの問題」とか「ルックスから」とか「用途」といった様々な要素も絡みますから
選択という作業も複雑怪奇な心理的要素を含み、一概にはいえないにしろ純情であったり、素直であったり・・・、

与えられたものだけに満足しないで、もっと楽しめばいいのになあ、とか感じる訳です。

そこでカタログ以上のものを求める為に「改善」という考えをしない場合には、
彼の向上心は「次のカタログ」へ興味を移します。方向性が定まらない場合もこれと同じですね。
なぜなら、カタログの商品を手に入れる事自体が目的なので、既に目標を達成した彼は
次なる新たな目標を次のカタログの中に求めるといった繰り返しになるためでしょう。

往々にしてそういった場合には「受動的な広告の餌食」として翻弄され、
狼に追いつめられた哀れな羊のようにも映ります。
(ちょっと言い過ぎましたか、余計なお世話でした)


「0−1」を通して沢山のクルマを見て、聞いて、
こうしてHPを運営するようになってから特に最近思う事なんですが、
クルマに対する意識というものは私の中で少し変わって来たように感じます。


特に「オイル添加剤というものを通して」ですから
当然この「思い込みは深いに決まっている」のに、です。

ただ、その個人個人それぞれのこうした深い思い入れのある
「クルマというこだわりの道具」を、どうすれば快適に維持できるのかを
一般ユ−ザ−が情報として入手できるソ−スがこれまでは今一つ閉ざされていたんだろうと思います。




私の所感では

日本のクルマは:

信頼性が格段に高くて部品の調達も即応なので有利ですが、価格の部分は
国内で生産している割にクルマ本体も部品も高い、運転を楽しめるクルマかというと
どのクルマも本質的な部分は金太郎飴の切れ端みたいで面白味がない。
かといって日本人ゆえの気配りでおせっかいな機能やら装備品の良い面もありますが、多すぎるところが少々悪趣味だと思っています。
(あ、またちょっと言い過ぎました)
でもそれなりに快適ですから総合評価が高いのは当然でしょうね。

では、輸入車はどうか:

残念ながら先日ドイツの民間調査機関が調査した結果が公表されました通り
「信頼性は日本車が一番」
ですから、輸入車は信頼性が劣るというのは間違いのない事の様です。
輸入にかかる経費部分と日本仕様での割高感は否めません。
部品の価格も日本車よりも割高で、調達も日本車用ほど円滑ではない。
特に大型部品は輸送コストを反映して更に割高。
ただ、こちらは運転を楽しめる、運転するのが楽しい、走るのが面白いといった
Fan な部分を満たしてくれるという点で優れているものが多い。

私は「輸入車」故の優越感というものはあまり考えていません。
純然とクルマというこだわりの多い道具に関してそういった認識で見ています。
従って純粋にクルマというものを見ながらメンテナンスを考えている為に「お仲間」も多くなる訳でしょう。


信頼性という部分は高かろうと低かろうとどちらにも限界があります。
所詮動いてナンボの機械ですから快調に動くように様々な次元でメンテナンスが必要になります。


日本国内で日本車のユ−ザ−さんに特にありがちなのは
信頼性が高いのを良い事に「初期性能の低下するのをただ見ている」ところ。
で、「新車の頃を思うとどうも最近調子悪い。・・・そろそろスクラップかなあ」とか感じてしまうのでしょう。
屋根無しの駐車場に保管している場合は車の塗装も痛みますが内装は10年しないうちにボロボロになります。
逆にガレ−ジで保管している車両は非常に長持ちします。あたりまえの話ですいません。

保管場所に屋根のない場合:

直射日光と寒暖の温度差は塗装に悪いというのはご承知の通りです。
外装の手入れを怠れば輝きは早くなくなり、色褪せも同じく。
見た目がみすぼらしくなれば愛情が薄れるのも人情ですね。
塗装面も最低限のメンテナンスは必要です。
内装の痛みを防ぐ方法というのは「アルミ蒸着の遮光シェ−ド」が一番だと思います。
これもかなり一般化しましたから単価もグ−ンと下がりました。
私の場合フロントガラスだけでなく、サイドウィンドウ用にガラスよりも少しだけ大きくカットしたものを常備しています。
ガラスと同じ形に、少しだけ大きくカットし、内側から窓枠のウェザ−ストリップにジャバラでなく平らになる様に嵌め込みます。
日光のあたる側だけに必要ですから片側分だけ持っていれば OK です。
真夏の駐車場で車を停める場合などにもかなり効果があります。
屋根無し駐車場に停めっぱなしのサンデ−ドライバ−の方には朗報でしょう。

是非お試し下さい。

着色ガラスも新車装着されるようになりましたからエアコン効果もさる事ながら内装の保護効果も期待できます。
遮光シェ−ドとの併用で効果倍増。


ステ−ションワゴンなど、リヤゲ−トのある場合。
リヤゲ−トを風上に向けてオ−プンにし、遮光シェ−ドを使って日光を遮る向きを考えて車を止め、
反対側の窓を開けると風が抜けて真夏のアウトドアも快適に楽しめたりします。(実はコレ、サ−ファ−の知恵)


色々な場面で活躍してます!

ただ、ガラスの外側が酸性雨やらの酸化物質で酸化し「鱗」になってしまうのはサンシェードでは防げません、特に長持ちする撥水コートなど色々と手だてはありますので又の機会に・・・。


ちなみに、ワゴンのリヤゲ−トを開けてその後ろでテ−ブルを広げ、食事やスナックを食べる事を
「ティル・ゲ−チング」といいます。(ゲーティングではないそうな・・・笑!)
で、私の場合、やっぱり外が好きです。
色々と趣味がありますがアウトドアでそうして食事を取る事も多いので色々な趣味を総括して
「ティル・ゲ−チング」といっても良いかも知れません。これは可能性が沢山あります。
ただ、大切なのは目的が「ティル・ゲ−チング」なのではなくて、これは単に食事や休憩を取る為の方法です。
私としてはアウトドアには目的が欲しいので・・・。


皆さんも何か楽しい事をみつけたら教えて下さいね!

何だか「題名」と違う話も多くなりましたが要するに「楽しみ、楽しみ方」というのは千差万別で良いという事が書きたかった訳です。

「しあわせ」かどうかは自分が決める事であり、ヒトに評価されて初めてしあわせになるものでもないでしょう。
「不平、不満」も「満足」も自分が判断すれば良い事ですよね。
具体的に改善したいという「欲求」が現実の改善の為に作用して結果が「改善」であれば少しでも「本当のしあわせ」に近づくものだと思います。

別にお坊さんの法話じゃないですが・・・。

ただ漠然と気に入らないものというのは野党の演説と同じで具体性がない。
イヤならどうするかが明確でないとその後に自分がしあわせになったかどうかも判断する基準がないということです。
カタログデ−タだけを追い求めていると「自分の理想」というものが「数字」でしか見えて来ない。
目標の数字を持つものを見つけ出して手に入れてみると「あれ?なんか違う」
「違う」のが分かればまだ救われますが「分からない」となると余計に「数字にこだわる」
それを何度も繰り返すうちに次第に混沌として来て最後には本当に訳の分からない状態になる事もありそうです。
自分の感覚で判断できないヒトに限ってスペックを気にするという事なのかもしれません。

自分にとって長く愛せる相棒のような「最良のクルマ」に是非出逢っていただきたいものです。

そこで実際の自分の持っている理想と現実の隙間を埋める為の一つ一つの改善は必ず身のあるものになるでしょうし、満足感もヒトに与えられるものではない為に深いものになる筈です。

クルマ自体が嗜好性の強い道具である限り「クルマ」は「専門職用のソフト」の様なものだと思います。
つまり「出来合いの既製品」ではもう一つ不満が残る、ということになります。

少なくともそういった性格を持つクルマという素晴らしい相棒の事です。是非ともご自分の乗られるクルマに対して能動的かつクリエイティブなアプロ−チを楽しんで頂きたいと思いますね。


え−、私事ではありますが・・・、


3月末に Volvo740 の代替として「老人のレガシィ」:
H4、62,600km の Ti-S /1.8/FullTime4WD/MTMを購入しました。
「0−1」の効果はディ−ゼルの方が分かり易いとは思いますが「ガソリンではわかりにくい」という事をいうヒトもいるので再度実験の為にこのところ10日程レガシ-で通勤して「0−1」を入れたり加工プラグを試したり、またやっていましたのでご報告します。

以下の通りです。:

という訳で私は今回も歴然とした違いを感じました。別にディ−ゼルだからって訳じゃないんだなっていうのが実感です。6万キロという距離のせいなんでしょうか?
でもそれだけでもなさそうですね。
(つまり、走行距離詐称・・・)

燃費の方は「ハイオク」で:

そろそろ1,000kmになるのでエレメントを交換して Syntron にしてみようと思います。
Syntron の必要な車とも思いませんが、取り敢えず厳しい暑さを越す為にといった処です。
私が通勤にさえ使わなければ年間4000kmくらいしか走りませんからね。(^^ゞ
その前に10W40くらいの粘度のものも試してみたい気もしています。


「スバルのディーラーサイドからの情報によるとBGのAタイプ以前(平成5年以前)のレガシィのエンジンには低温側10Wより低い粘度のオイルは使用を推奨していないとのことです。ガスケットから漏れる可能性があるようです。シントロンはやめた方がいいかもしれません。」

ということでした。Syntron は5W50ですから漏れる可能性があるということですね。低温側の粘度の問題なのか「100%化学合成」に由来するかは不明ですが、オイル漏れの発生する可能性がある。というご助言をいただいた訳ですが、今回購入したレガシィ、実は購入時チェックの段階で既に左タペット・カバ−からのオイル・リ−クが認められています。

滲み程度のリ−クなのであまり気にしていないのと、ここのパッキンは近日中に交換するつもりですから「敢えてテスト」というのもいいかも知れませんね。(もっと厄介なところからリ−クしたりして・・・)
ただ後日、富士重工業の客相の知人に問い合わせたところ「一体また誰がそんな事をいうんでしょう・・・」と・・・。先のメールの話はガセネタである可能性も出ていますので真偽のほどは不明です。

でも、その前に10W40あたりを試したいというのも事実なのでちょっと悩んでみます。

それと、レガシィが気に入ったのは私だけではない様で、私が会社に乗って行くと子供たちが昼間目にするのは「お父さんのクラウンバン」なので、つまらない様子です。

「ねえ、おかあさん・・・。お父さんどうしてまたレガシィで会社行っちゃったの?お父さん自分のクルマで行けばいいのにねえ。」ですって・・・。(^^ゞ 4歳の息子がそういいます。

名義変更も済んだのでそろそろVolvoに乗っていた奥さんにお引き渡しもしなくてはならず・・・。

うちの奥さんは奥さんで子供の頃から「VW Beetle ’66」と一緒に育ち、その車で運転にも親しんで来た事もあって 特に「Flat4」の音色が好きだといいます。で、マニュアル・ミッションも OK。

Legacy を選択したのも実はこうした経緯(敬意)もありまして・・・。家庭内コンシェンシャスが得られたという訳です。

この「VW Beetle ’66」は現在も彼女の実家で元気に走っています。が、お父上のリタイヤに伴いこの車の「養子縁組み先を募集」をしているようです。

薄いグリ−ンの様なブル−の様なオリジナルカラ−にダブルバンパ−。6 Volt を12 Volt に変更している以外は「どノ−マル」でレストアはしていません。可愛がって頂ける方にお譲りしたいとの事です。
ご興味お持ちの方はメ−ル下さい。


4月23日 Volvo740 の話、最後にちょっと追記

「Volvoはどうされたんですか?」というご質問を戴くので、「あまりのマイナ−トラブルの多さに辟易しまして・・・」

  1. エアコン・ガス漏れ: 「8万円で治ります」といわれて投資したのに治らなかった!そしたら「あと15万円で完璧です」といわれたので相当腹が立ちました。
    (-_-メ)
    結局昨年の夏は我慢しました。ちなみに、この部分に「0−1」は入れていません。
  2. そうして、オ−プン・エアで走行していると、天井からスポンジの粉が・・・。天井のファブリックは統べて剥がれ落ちてしまい、垂れ下がって後ろが何も見えなくなってこのファブリックを取り去った為、劣化し切ったスポンジがむき出し状態。子供たちが後ろで暴れて天井に触るとこのスポンジ粉が目に入り、「おとうさん、目が痛いよオ・・・」これの補修は12万といわれてやはりそのまま。
  3. 昨年の終わりにスタ−タ−が逝きました。「スタ−タ−がイッたみたいです」と相談したところ某 Volvo ディ−ラ−では自信満々に「Volvo のスタ−タ−は丈夫です。まずあなたの勘違い・・・」とか言われましたが、結局 Bosch のリビルトは部品代だけで5万円。(T_T)
  4. 時を同じくして、リヤマフラ−に大穴。タイヤ側面に排気が当るので非常に危険な状態。マフラ−は触媒から後ろのアッセンブリでヤッパリ部品だけで5万円。自分で Holts のマフラ−ガンガムで補修しました。
  5. 運転席パワ−ウィンドウ時々不作動。全く動かない状態でないと診断が難しいんですよね、こういうのって・・・。

という訳で、もともとこの Volvo ディ−ラ−さんは当初から色々ありまして信頼していなかったのと、「この車調子イイですねえ」というので「0−1のせいですよ」といったのに、それを全く信用しなかった事も私の気分を過度に害しました。(笑)

外車は部品が高い、という事をつくづく思い知らされます。私の場合日本車の部品商なのでこちらは比較的安く入手できますからね。(^^ゞ

少なくとも動く車を解体にするのは忍びなかったので、たまたまヤナセから独立された懇意にしているメカニックの方が整備工場を始められたので、「部品取り」にでもしてお役立て頂きたい旨お願いして引き取って頂きました。一応は再登録が可能なナンバ−外しとしましたが、これを直して乗ろうという方はおみえになりませんよね

・・・という訳で、Legacy の購入に至りました。(^_-)


低域から太いトルクの出るエンジンは非常に扱い易く、ストレスがないですね。
もう一つ3000からのふけが弱いのでこれがチャ−ジドなら・・・とも思います。もともとNA 1.8Lで期待はしていなかったんですが、それにしては意外に重たいレガシィの車重を押し出す低域からのたくましさには「圧巻」という印象です。足周りのカチっとした感じは6万3千キロの走行を感じさせません。好感度100%でハッキリ言って私もスバル党になりました。

やっぱり、GTにしておくべきだったという声も聞こえてきそうですが、敢えて1800NAを改善した方が「燃費」の部分は「やりがいがある」からかな?実際には「燃費が悪い」という話ばかり耳にするレガシィですが、GTだとどの程度なんでしょう?

私が気になっているのは :
MTM 5速の5TH ギアでさえも80KM/Hで2500RPM、100KM/Hだと3000RPM というのは回り過ぎで、もう一つ上のギアが欲しい感じです。低域からトルクが太いのに高速巡行用にはファイナルが低すぎる感じがして勿体無い気がします。全般にいえますが4THと5THがかなりクロス気味なのを感じますから「思惑」というのも分かるにしても高速クル−ズで燃費が悪いという評価も仕方ないんでしょうかね。

でも、古い車ながら結構な満足度です。思わず遠くへ行きたくなりました。レガシィ・ファンの多い理由を身を持って経験しました。ホント。

で、そうなるとラテンの血が騒ぎ出してミッドシップも是非乗りたくなってきたりするこの頃です。(^^ゞ

近々、「FF車、FF系4WD車」のパワ−トレインのメンテナンスに付いてペ−ジを更新しますのでお楽しみに!


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