「よもやま話・22」
レガシィのケミカルチューン
平成11年5月16日
非常に私的な話で申し訳ないのではありますが、「中古で購入したレガシィ BF−3 を改善する」
というひとつのケーススタディとして、走行距離6万2千キロで購入した車両をケミ・チューンのレベルで何処まで改善できるかという実験を私的な実利も期待しながら(^^ゞ進めて行こうと思います。
題材の車はご存知の通り平成4年式レガシィ: Ti−Type S・ Fulltime4WD、MTM、1800cc
レガシィはどのグレードを選択してもボディの造りは同じという事で2500ccまであるラインナップの中で1800ccが非力である事は当然否めません。
それでも、その分だけしっかりと造り込まれたボディの剛性は「安定感」という何者にも代え難い恩恵としてそこに宿っています。ダンパーの腐れは9月の車検まで我慢するとして、いちおう簡単に導入できる範囲で「ミリテック」は投入済みです。
レガシィ改善計画(その1)
「ミリテック」導入による変化は通常通り体感できるレベルのものでした。(改めて書く事もないでしょう?)
プラグはNGKのスタンダード・レジスタータイプ、購入時点で付いていたこれをスーパー・ブローカットして使用してそこそこの向上をみる事ができました。
レガシィ改善計画(その2)
私はこのページでその他のオイルメンテナンスの重要性というものを解説している訳ですが、「整備履歴の分からない中古車」を購入した場合、全ての油脂類を交換するのは必須だと思います。
中古車を入手して大抵の方はエンジンオイルのチェックはするでしょう、是非して下さいね。出来ればその他の油脂類も同じくです。
そこで私も自らオススメするオイルメンテナンスを行いました:
で、後日スバルのディーラーさんで以下のオイルを交換して頂きました。
駆動系のオイルを交換するといつも感じる事ですが、ハイポイド・ギア・オイルというものにはもともと極圧剤が添加されていますからフィーリングは必ず軽くなります。ドレーン・プラグにはマグネットが付いていますから摩耗金属粉も確認できて「替えて良かった」というのも目視で確認する事が出来、直接の安心感にも繋がります。勿論「見せて欲しい」と申し出ない限り現場で拭き取ってオシマイです。
そして、翌日このPWSTとMTMへ「ミリテック」の再投入となりますが、これは「注ぎ足し」程度の量で充分ですが、念のため初期投入規定量の半分を再投入。で、どうかというとやっぱり「うーん、いい感じ!」でした。(^o^)
「中古車選定のキモ」についてはなかなかまとめてご紹介する機会がなく申し訳ない限りですが、少なくともこのページをご覧戴いている皆さんにはおぼろげながらでも輪郭の掴めているものだとは思っています。
という事で、またまたその話は繰越しになりますが、「よもやま・20」に書きました「下取りを高く」するノウハウは逆の意味で「安い中古車を探す」ノウハウに繋がる事は今回の私の行動から読み取れると思います。
つまり、人気のレガシィを割安に入手する為に私は「MTMの1800」を選択しました。
この選択に至る経緯も(敬意も)勿論あった訳ですが、非力であればATよりもMTの方に分があるというのも正論の筈。MTの場合、クラッチのOHがあってもミッションそのもののOHはあまりない。従って、高額出費の可能性はMTの方が低い。当然燃費も良い。MTなりに運転も楽しめる。などなど・・・その特典はそれなりに沢山ある訳です。
その全く逆で、中古車市場にこれを持って行くとどうか?というと、ご存知の通りスポーティでない車両のMTMは「全く(非常に)人気がない」つまり「下取りも買い取りも叩かれる」という事です。
使う側のニーズにさえ合っていれば「買う側」のメリットが大きくなるという好例だと思います。
車は広い意味で道具です。選択の幅はユーザー側にあるという原点を見詰めると有利な事も見えてくるのではないでしょうか?もともと7年落ちの車である以上「高く売れる」事など考える必要はない訳です。
どのみち、私の車は4人の子供たちに泥んこ丸けにされる運命です。(笑)そんな中では今回購入したBF−3は非常に広い受け皿でわがままなニーズに応えてくれています。
そもそも「可愛がりたくなる素材かどうか?」という点は大事なポイントになるとは思います。
で、私にとってこの「可愛がりたくなる素材」であるレガシィ君、
これまでの整備に関する情報は勿論全くありません。通常のユーザーさんが乗っていたという事ならば特にこだわった整備をしている筈もなく、当然燃料系統の洗浄といったメニューが履歴にある事の方が珍しいでしょうから、もう少し私らしいメニューで改善を図って行く事にしました。といっても特別な話ではありません「快適を維持する為のキモ」の部分実践するだけの事です。
レガシィ改善計画(その3)
今回は整備履歴が分からないという事で、燃料系の洗浄を目的とする燃料添加剤を使用する前に
トヨタの出している「エンジン・コンディショナー」でメンテナンスする事にしました。
これは「フュエル・コンディショナー」の様に燃料に添加するものではなく、一応サービスの現場向けに造られたもので、昔からある「KUREのキャブ・クリーナー」に近いものと思って頂けば良いかと思います。
ただ、基本的にプロユースのものなので「気休め」程度の効果のものではありません。見た目のガム質を落とすだけでなく燃焼室内のカーボンなどもかなり強力に落とす力があります。しかも即効性。ディーラーのサービスの現場で多用されている事実はこれの有効性と機関に対する安全性を裏付けるものといって良いでしょう。
ただし、過走行車の場合は堆積したカーボンが落ちる事で圧縮が落ちてしまい、逆効果になる事もありますので、その部分だけは注意が必要です。
オススメ品:その1/「エンジン・コンディショナー」
キャブ車用とEFI車用があります:ご希望の方はメールでお問い合わせ下さい。
作業自体は非常に簡単です。
で、この作業をした結果、全体にくぐもった感じのふけと排気音がややシャープになり、軽くなりました。
「よーし、ますます快調になってきたなあ・・・」と感慨にふけるのも束の間、間髪入れずに念のため
満タンにしてトヨタの「フュエル・コンディショナー」を投入しました。履歴の分からない車ですからこの燃料添加剤は続けて2回使用します。
オススメ品:その2/「フュエル・コンディショナー」
ガソリン車用とディーゼル車用があります:ご希望の方はメールでお問い合わせ下さい。
レガシィ改善計画(その4)
オイル・メンテナンス、ケミカル・チューンといったレベルの話は取り敢えずここまでですが、
次に、実はもう少し何とかならないかと「少々気になっている2000rpm以下のモッサリ感」
ここのレスポンスが良くなれば上の方のふけももう少し向上するのではないか・・・、という部分。
スバルのサービス主任に乗ってみて戴いた所感では「まあ、こんなもんでしょう」というお答えだったんですが、私としてはどうも納得行かない。この部分が気になりだすとついつい気が入って床まで踏んづけてしまう事もしばしば。
「うーん、なんかイライラするなあ・・・」
エアエレメントもキレイ。エアフロも問題なし。
「さては交換しなかったプラグのせいか・・・。」
そう思うと居ても立ってもいられなくなってすぐに新しいプラグを入手して加工してもらい、今回は丹念に4本のプラグの向きを揃えて付けてみました。(結構せっかちなほうなんです。(^^ゞ)
プラグの向きを揃える話は「基本中の基本」。
今回は敢えてパーシャルブローにしてもらった
Champion:Project Gold
で、加工プラグは向きを揃えて設置。
「おー、これはスゲー」 感動のひとこと。
改めて「ガッチョ〜ン!!」でした。
モッサリしていた2000rpm以下のところからトルク感が出て軽く持ち上がるようになりました。不思議な事にやっぱり全体に静かになるんですね。当然クルーズ時のトルク感はより一層際立ちました。
うーむ、加工プラグとプラグセッティングの効果は恐ろしい。
というか、何事も相乗効果って事もありますね。沢山の条件が整って更に「際立つ」っていう事です。
ただ、スーパーブロー加工を施した「中古のスタンダード・レジスター・プラグでセッティング方向がバラバラ」のものと、いわゆる「高性能プラグ」の部類に入るチャンピオンのプロジェクトゴールドでセッティング方向を揃えた。しかも方や後者は新品。これでは比較にはなりませんから、再度次の2アイテムをテストする予定です。
結果はまた後日ご報告するとして、
取り敢えず改善の為にやってみた事がいちいち正解だと非常に気持ち良いものです。それだけ車は調子良くなっている訳ですから尚更ですよね。
「プラグによってエンジンの表情が変わる」に続きます。(990606)
レガシィ改善計画(その後)
平成11年7月11日更新
「よもやま・25」で破れたマフラーを「2.0&2.2用の純正マフラー」に変更して相当な改善をみたレガシィ君。
プラグに引き続き「シリコン・コード」に替えてみました。(この2週間ほどテストしていました。)
引き続きオイルメンテナンスではない訳ですが、同程度の比較的簡単なメニューなので実践しました。
コードはプラグの頭に付きますから「難易度」としてはプラグの交換と同等の作業になります。
従ってプラグ交換が大変な車両は同時にコードを交換した方が無駄が省けますね。
私のレガシィはこのところ11KM/Lをキープしています。
常時エアコン・ONで所々ひどい渋滞(65kmの移動を2時間)というのもありましたがそれを含めてこの数字です。
最近の燃料は「リッター89円の激安無鉛ハイオク」。
同じこのクルマでも、奥さんに乗ってもらうと坂の上の「幼稚園バス」の送迎で一日2往復、それに近くのスーパーに買い物だけ、となるとやっぱりリッター8程度です。ちなみに田舎のことなので良く行く買い物コースは往復10km程度はあります(ただしこちらは毎日ではありません)。
で、6月末にプラグ・コードを永井電子(Ultra)のシリコンコードに替えました。
(このところずっと晴れていたのでラッキー!ガンガンに走って楽しみました。)
つまり、楽しめるほどの改善が見られたという訳ですが・・・。
そのプラグコード変更による体感のご報告:
更にバツグンのトルク感が出ていつもの通りにアクセルを踏むと恐いという場面までありました。
さすが、「昔からの定番」といえども侮れないメニューです。
アイドリングの排気音が幾らか太くなった感じで「乾いた音に変化した」という印象。
ところが加速時の音はこれとは逆に「ビチビチッ」といった水滴交じりの様な音の印象です。(ほー、コードで音が変わるほどの変化があるとは・・・、)
いずれにせよ、いつも申し上げる事ですが相乗効果というか、メンテナンスの整ったところへ「改良」を加えれば変化は体感できるという事なのでしょうか、間違いなくグッと良くなりました。
あと、くたびれ切った純正コードからの変更ですから、良くなっても当然なのかも・・・。
丁度時を同じくして自宅近くに「セルフ・スタンド」が出来たので「満タン法」でも完全に溢れる寸前まで自分で給油出来るようになりました。これでこのところ結構楽しくテストしています。(こちらのセルフは意外に激安ではなくて無鉛ハイオクが97円)
先の幼稚園バスの送迎を朝一度して給油してみたところ、これには約4KM/Lという数字が出ました。
その後通勤で再度燃費の確認をしていますが、上記の数字にはあまり変化は認められません、11KM/Lを切らない程度です。
「バツグンのトルク感」を食べ尽くしてしまっているのかな?といった感じですが、
やはり長いスパンで資料としなくては信憑性に欠けると思います。
それは天候、気温、渋滞状況、信号の運、その日のドライバーの気分などで数字には狂いが出る事が当然だろうという意味です。それと、どうしてもせっかちなので我慢が出来ずにマグネットの設定を変えてみたりしてしまいます。
それというのも「良い事が体感できれば更に良くなっている証拠」だと信じますから「一番良くなる環境を探さずにはいられない」という悲しい性なんでしょう。(我慢が無くてごめんなさい!)ちなみにレガシィへのマグネットは4セット取り付けておりますが、
N極で反発させ、15cm程のところへ連鎖状に取り付けています。最初の一つ目に対して二つ目からひとつひとつに30度ずつ角度を持たせて4セット目で90度の角度になるようにいわばスパイラルを形成させています。マグネットに関してはガソリン車では結果が出ないとかいわれる場合もありますが、
例えば実際に1STと次の2NDが180度を形成するようにセットし、2NDから3RD,4THでその+30度という設定も試しましたが、これは明らかにモサるのが判りました。
取り付けの向きを変更すると殆ど即応する形で変化しますので誰にでも判る変化ではないかと思いますが、5000km程度走行してから変化が現れたという事をおっしゃる方もおみえですが、それはちょっと・・・(?)です。5000km前の事など体が覚えていないのでは・・・、と思います。(私には無理です)スパイラルでなくて直鎖状という方法もありますが、一応スパイラル状での評判が良いというご報告が多いのでそうしています。
永井電子(Ultra)のシリコンコード:
ご希望の方はお問い合わせ下さい。
輸入車、バイク用、その他特注品、別注品も取り扱っておりますので「車種・車両形式・エンジン形式(フルエンジンモデル形式)」などお知らせ下さい。
定価の85%でお分けします。カートには準備しておりませんので、ご依頼の際は事前にメールでお問い合わせ下さい。ご興味ありましたらこちらもご覧ください。
永井電子のホームページ
http://www.mmjp.or.jp/ULTRA/products/p_plug.htm車種毎に品番、価格の確認も出来ます。