「よもやま話・2」

「安売りオイルは大丈夫なのか?」

この話には本当は触れたくない。でも本当の事だから書かなきゃいけない。


というのも某超有名人気ブランドのCF-4, 10W30をディスカウントで見つけ「お、安いじゃん」試してみっぺ。(あんまり気分のいい話ではないのでこの先は少し飛ばして頂いても結構です。)で、使ってみました。夏場の事だったせいもあると思いますが何だかシャビシャビで始めからエンジンはうるさい。普通、オイルを換えればその直前よりは静かだろうが、とか独り言を言いながら様子を見ていると、超お気に入りの高価なオイル添加剤を使ったにも拘わらず4,000KMが我慢の限界でした。同じ添加剤を使っても某純正オイルはCD, 10W30でも7,000-7,500KM使えました。


う−、グレ−ド表示だけを信じてはいけないということか・・・。それでも懲りずに次は某巨大ドライブショップの売り出しで有名オイルメ−カ−の新製品CF-4, 15W-40を発見、使ってみました。
するとこれは同じ条件で途中粘度が落ちてきたためSJ/CD, 20W50を0.5リッタ−ほど足してやりましたが7,755KM使えました。
これはちょっと色々と試してみようと思い、同じドライブショップで有名外国ブランド二社のCEとCFいずれも10W30を試してみたところこれらは両方とも4,000KM位でダメでした。当然お気に入りの添加剤は使っての話です。
常に大安売りで買うという態度のせいなのかどうかは判りませんがこれらは全て4リッタ−缶で980円、20リッタ−のぺ−ル缶で4,980円という特価帯の商品です。
で、唯一好成績を残したアイテムはその後一度もセ−ルには出ていません。
通常の価格は4リッタ−缶で2,480円です。ともあれ、自分の感性だけを頼りに判断しているので客観性には乏しいかも知れないと、
オイル・オタクを自認する京都の知人にそれとなく聞いてみると「そんなんウチじゃフラッシング・オイルです」と言われました。
最初に出てきたCF-4, 10W30の事です。「CF-4をフラッシング用に?」って思いますが、確かにそう言われました。

まあ、その話は別にしても安売りに出るからには何かしらの理由があるわけで、
金融物というよりは在庫処分の確率が高いし、新製品のイニシャル・セ−ルの場合もあり得ます。二度とセ−ルに出て来ないアイテムはおそらくこれでしょう。
毎年のようにAPIグレードが更新されてSJがSLになったりすると古い缶の表示では売れなくなる、などの理由も多いですね。
それでは、ちゃんとしたブランドの看板を背負って出てくるにも拘わらずこの惨めな敗退ぶりをメ−カ−はどの様に考えているのでしょうか。不思議でたまりません。
実際には市販されているオイルの中身は「再生油」も使用していて、その使用率によって・・・など色々と裏もある訳ですから確かなモノをお届けしたいと考えるわけです。

もう一軒別のマニア向け整備工場=フェラ−リ、ポルシェ、メルセデス(ダイムラ−)等の整備を特に得意とするサ−ビスショップでもそこのオ−ナ−に聞きました。「ウチも昔あそこの使ってたけど、安売りにも同じのが出るでしょ。試しに買ってきて使ってみたら全然違うのよ。パッケ−ジが一緒でも中身がさ、使えば判るさ全然違うんだもん」「しかしねえ、あんな事してて恥ずかしくないのかねえ、自分の看板に傷つける様なことだろ、だからあそこのはやめた。」だんだんと書いていても気分が悪くなってきました。もうすぐ終わります。
安売りの理由が在庫処分なのであれば処分の理由はセ−ルス・ピリオドの実績のためか、そうでなければ製品の鮮度が落ちたため。個人的にはエンジンに使用するオイルが開封もしていない状態で自然劣化或いは酸化するとは信じたくありませんが、もともと酸化防止剤の入っているオイルも添加剤成分には影響が現れないけれどもベ−ス・オイル自体が酸化するとのことです。(実際の使用段階では添加剤成分の方が先に劣化すると説明された記憶なので随分矛盾します。)密閉された缶入りはオ−ケ−ですが、ペ−ル、4リッタ−缶に採用されている金属のキャップ(ペキンっていうやつの事です)は息をするのでダメということ。気になるその寿命は冷暗所の良い条件でもせいぜい2年、普通は1年。結構ショックな話です。でもその話が本当なら、でかでかと誰が見てもよく判るように「消費期限」を明示するべきなんじゃないでしょうか。缶底には当然ロット番号が入っていますが何のことやら判らないので不親切すぎると最近腹立たしくさえ思っています。(やっと終わりました)(でも、何だか釈然としない)
取りあえず「グレ−ドの表示だけでは使ってみないと分からない」という結論の様で歯切れが悪いのですが・・・。

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