「よもやま話・44」

DSE塗装の実践例


今回のまな板のコイは「ピカチュウ号・FFインプレッサ I'sSport1.5AT


2002年の10月31日登録から翌年8月に紅クジラ号との入れ替えまでの
思えばまるで短い下宿生活みたいでしたが、コイツの話をちょいとばかり・・・。



初夏の日の出の刻、淡い朝日に映えるピカチュウ号・インプレッサ
今話題のガラス系コートでやたらピカついています。

20040207


そもそも、この車
スバルの営業君の乗っていた「きいろいの」を見てしまい「ついつい衝動買い」をしてしまったのが運の尽き・・・。
(マイナーチェンジでこの色はなくなる、というのと顔の変わるのが難点で・・・気分的に盛り上がって買ってしまった)
その後、結構色々と見なくても良いモノを見てしまったりで、スバルに対する見方も変わったかなぁ。

ともあれその話は後に回すとして、今回はDSE塗装の実践例としてご紹介を致します。
16’軽量ホィールにパイロットスポーツの205/55でSUVみたいな雰囲気?
ちょっとタイヤが大きすぎ・・・(^_^;)
車高もかなり上がったような・・・    

いきなりですが、塗装済み乾燥後のインテークダクトに銅箔テープを施工したところから。
塗装には腐食防止剤として使用されるアルミパウダー入りのセプターという高級な塗料を使用しましたが、結着力が非常に強いという評価を聞いての事です。ボロボロと剥げてしまうのを嫌って、少しばかりの投資をしました。DSEは粉砕して適当な粘度となるように混ぜ混ぜしましたが、当然ながら刷毛塗りの作業です。

塗ってみて気付いた事は、刷毛塗りの場合刷毛によるバケの跡が非常に見苦しく、これじゃ小学生の工作以下です。
ということで、出来るだけ厚めに塗った塗面を刷毛で撫でずに筆先でつつく作業、これで「アルミの吹き肌風」になりました。(笑)
銅は変色が著しく、そもそもエンジンルームには金色もその後の茶色も違和感があり見てくれが悪いという意味と、酸化銅は安定なのでラジカルなナマ状態を保った方が良さそうかな?という判断でその上からアルミテープを巻きにかかりましたが、
「途中でアルミテープがなくなりました」の図
アルミテープで外気との接触を遮断するとラジカルではなくなるのかも・・・(^_^;)
つまり、アルミテープの下にも漏れなく銅箔テープが漏れなく隠れています。
あ・・・、これだと一箇所だけかも・・・。
でも、期せずして分かり易い画像になっていますね。
 
銅箔テープを施工する前の段階で「塗装のみ」での状態を試してみたところ、
苦労して塗装の作業を行った割にはそれ程の効果とは思えなかったので、
以前に装着していた例の「銅箔テープにDSEを散りばめた銅箔テープサンド」で主な箇所を塗装の上から巻いてみたところ、結構な体感でした。これはイイぞと。(やっぱり銅は必要・・・と)
次にコレを全て撤去して試しに全体を銅箔テープ(裏の剥離紙を剥がさずに)で巻いて見たところ・・・
イ〜イ感じだったのですよ。(^o^)
こちらDSEリングでぐるぐる巻きの貞子状態(古い!)

色々やってみるにはプロセスが必要ってことですな。


従って、最終的には全体を銅箔テープで「おくるみ」をするという作戦に出ましたが・・・はてさて。


別の工夫も試みてみました 
実をいいますとこちらの画像、ジャバラの谷部分に銅線を巻き付けております。
これまた効果的であったと申し上げますが、
こんな事は最初からココだけにしておくべきでした。
右の写真がアトピン性になってますが「谷間」に銅線を埋めたところ

谷になっている部分は当然ながら内側の峰になっておりまして内側からみれば「至近距離」な訳ですから
効果的なんでないの?と考えましたら、やっぱりその通りでした。(^_-)b
しかしながら・・・

作業は困難の極みで御座いまして、指はつって来るわ出来映えは悪いわ緩んではバックラッシュを繰り返すわ・・・。
本当はダクト部分総てに銅線をこのように巻き付けてみてはどうか
など思ったわけですが、やってみると二人がかりでやっても見栄えが悪いだけでなく非常にタイヘン・・・。
何とかこのパーツだけは完了しようという意気込みでやっとこさ完成したのが右の写真です。
エアクリBOXの出口部分の部品です。
下のエンジンルームの写真ではココにも上からアルミテープを施工して居るのが見えます。


もう一つ試してみたのが見た目ワイルドですが


こちらはやや厚手の銅板0.2mm程度だったか、
シリコンコークを塗りつけてDSEをバラバラバラとな・・・

真ん中に穴の空いてイルのはタペット側のボルト穴用です、
もしも剥がすのが大変な場合にもこれでボルトは外せるという寸法です。

エイヤッっと両面テープでタペットに貼り付け

当然、片バンクだけでなく反対側にもペタッ!

この作戦も良好な結果を得ました。
見た目に見えにくいボクサーエンジンならでわの裏技といえそうな・・・。
でも、偶然このタペットカバーはスンベラボウだった為にこれでOKですが、
ボロちゃんの場合は困難でした。



ところで、この塗装インテーク(アルミインゴット風)

インテークマニホールドのアルミ蛸入道とあいまって、塗装だけの状態は一番のインパクトで
「見た目の重厚感」がかなり異様で見る者かなりの数に笑いを供給しました。
でも、この先全部が銀ピカ君になった日にゃぁ・・・そりゃぁ「60年代の宇宙モノSFチックい」ですよ。

STIゲノムの純正タワバも見えていますね、
SBCプラグとこの特殊加工エアーインテーク
もろともおベンツの下取り前日に全てを例の「営業君のピカチュウ号」へ移植しました。

移植作業ってのはホントーに面倒ですなぁ・・・
あっち外して。こっちも外して。
あっちをこっちに付けて
こっちをあっちに付けて
入れ替えには当然の作業ながらも「自分の車のタメではない」と思うとやたら暑いし・・・
腰は痛くなってくるし、喉乾いて汗みどろだし
それでも「やっぱり2台分だし」
営業君は「これするとどうなるんですかぁ〜」とか
追い打ち喰わされて更に力は抜けるし・・・。

番外編


STI−Ver6のセダン用リヤマフを入手したのでこれまたエイヤッの装着。
ナント、無謀にもセンターパイプへの溶接という荒技には「るる」さんから罵倒の嵐。
普通よぉ、新車に切った貼ったするかぁ??!
1500に280馬力のリヤマフは抜けすぎでした・・・あたりまえかぁ。

あはははは。(^o^;)
で、試してみたのが出口に空き缶。
「オレのネタに似てきたなぁ」とは「るる」先生のお言葉・・・。
結局、その先は無責任な状態のままでおベンツの代わりに捕虜となってしまったピカチュウ号
今頃どうして居るんだろうか・・・。
このSTI純正マフラーが溶接で付いていたらピカチュウ号です。
見つけたら写真撮ってくれ〜!!
(爆)
見た目のオドシは結構迫力があったのですが軽いドコドコを期待したものの、
如何にも抜けすぎのボワァ〜って音でした。(恥);




・・・まぁ、そんなこんなでドミノ移植で出来上がった「営業君のSuperピカチュウ号」
後日「調子伺い」というスバル営業マンの必須科目を逆取材してみると・・・
「ほんまっ、調子イイですわぁ。メッチャ走るようになりましたから営業スタッフみんなに乗って貰ってます♪(^o^)」
「お客様の車に施工すると幾らくらいでお願い出来るんでしょう?」
てな具合でしたが、
「これはね、興味のある方がDIYで作業をされるモノなんですよ、私は素材と方法のヒントを出しているだけ。」
というと、
「そんなの儲からないじゃないですかぁ!それにウチのお客様はご自分で出来ないと思うんですよね・・・。」
「これだけ体感できればチューニングショップが出来ますよ、勿体ないなぁ〜。しかもボクには出来ないし。」
うーん、困ったね。しかもその情報すら得ていない一般ピーポーの皆様は更にもっともっとお気の毒というハナシですな・・・。


磨きネタ
実は「営業君のピカチュウ号」も揃って「ガラス系コート」を施工しています、


昨夜も深夜のプチオフでお目に掛かり、久々に塗装の状態を見せて頂きましたが・・・
洗ってない・・・。(-_-)
「洗うの面倒で・・・。でも、雨降るとメッチャ綺麗になりますよね♪(^o^)」
うーん、確かにそうですが・・・イヤ、そういう問題じゃなくて・・・。
丹念に仕上げた仕事は綺麗に乗って頂きたいという心がこもっているモノなのよね・・・。
「洗ってよぉー!!」
職人としては悲しいモノを見た気がするのですが、それでもデニーズの駐車場で光って見えるピカチュウ号、
昼間に見ると「山吹色」なのに、夜見るとやっぱり「レモンイエロー」の不思議な発色で一日に二度楽しめます。
でも、プラ部品は施工時既に1年半を放置プレーで経過していた為に完全に褪色・・・。
逝ってしまっている塗装面にはポリラでも塗るしかないんですよね、
というわけで、元々の塗装の悪さも目立ちました。お気の毒に・・・。

メモ
毎度の話ながら塗装面のケアには洗車が必要になります。
「雨に降られたら出来るだけ早く洗車」
これが一番のケアなのですが、実のところ「洗車をすると洗車キズが入る」のも事実でありまして、
洗車をまったくしないとどうなるかというと、酸化物の付着・イオンデポジットによる塗装面の攻撃により
洗車キズはなくても曇りとか褪色が起こります。


話のキリがついたみたいなので とりあえず「トップ」に戻る
いやいや、「よもやま話・43」へ戻ってみるぞ
その前に次の「よもやま話・45」へ行ってくるぞ