「よもやま話・55」
バッテリー電流センサーとアーシング?


バッテリー電流センサーって何??


アーシング、
ひところホントに流行りましたね
実はカンタンなだけに落とし穴もあるようです、
最近の「バッテリー電流センサー付きのクルマ」は特に注意が必要です




先日群馬のTiida乗りCFRさんからこんなメールを戴きました

こんにちは、○○です

「これって、もしかしてEDLCの効果?」
と思われる、不思議な体験をしたので、メ−ルしました。

とあるサイトで知ったのですが、
ティーダ(だけではないですが)は、オリジナルのア−ス線に、電流センサ−が付いているそうです。
メ−カ−によってはプラス端子側らしいですが。

なので、これにア−シングをする場合、バッテリ-に直結してはダメらしいです

昨夜バッテリ−に直結してるア−シングをすべて外し、電流センサ−を介してからバッテリ−に電気が帰るよう
アーシングの配線を直しました。
ただし、EDLCはバッテリ−のプラスマイナスの端子に直結です。

ライトを点灯させ、CDを聞きながら30キロほど走行しましたが
電圧計が13.1ボルトのままでした。
エンジンをかけた直後は、約14ボルトですが、すぐに下がりました。
それからズ〜っと、13.1ボルトのままでした。

ア−シングは、車を購入後、3ヶ月も経たないうちに施工しました。
それから約4年半、15万キロ、バッテリ−にア−シングを直結でした
電圧計は、車を購入後約1年後に取り付けしましたが、走行中はほぼ常に約14ボルトでした。

なんか、常に充電系統に過負荷を与え続け、EDLCの効果を知らないまま走行していた気がします。

実際、トルクも少しですが、明らかにアップしました。

車をイジる場合、ちゃんと知識がないと、車に良くないイジり方をしてしまう&製品の効果を発揮できない
という事を思い知らされました。


なるほど、

バッテリー電流センサーってどんなもの?
ということでそのまんま「バッテリー電流センサー」で検索をしてみると、関連情報はいろいろと出ていて
新型車へのアース追加時のご注意!
という親切なページもカンタンにみつかりました、
皆さんも念のため一度お調べ頂くと良いと思います。


ようするに
マイナスターミナルからボディへ向かう配線に何らかのBOX型小さなセンサーが設けられている場合には、アーシングを張り巡らせてマイナスへ戻したい配線をバッテリーマイナス端子へ繋いではダメですよという話です。

CFRさんのコメントによるとプラス端子に取り付けられているものもあるそうですが
「え?それじゃぁ、結構わかりにくいの??」とも思いましたが
そもそもアーシングの場合はマイナス端子への接続なので
その場合はナーバスにならなくても良さそうですね・・・。

ただし、アーシングはカンタン故にあっちこっち引き回しているケースをがよく見受けられますが
そもそもアースLOOPというのは本末転倒で嬉しくない話となる事も多いので
ルウブとしては安価でカンタン♪という引力だけでやたらと手を出すのも考え物だという警鐘として捉えて頂きたいところです。





さて、話を戻しましょう
例えばTIIDAの場合、

CFRさんから日産の解説書「充電システム」のコピーを頂きましたのでもう少し詳しくご紹介しましょう、

・日産の場合これを「発電電圧可変制御システム」と呼んでいて

◆発電電圧可変制御を行うことにより、オルタネーターの発電によるエンジン負荷を軽減し、燃料消費量を低減する。
とあります。

■バッテリー電流センサー
・バッテリーのマイナス側ケーブルに取り付けられ、バッテリーの充放電電流を検知して、電流値に応じた電圧信号をECM(エンジン・コントロール・モジュール)に送る。

■動作説明:
・バッテリーの充放電電流をバッテリー電流センサーにて検知し、その信号を基にECMはバッテリーの状態を判定する。
・ECMはバッテリーの状態に応じて、発電電圧可変制御を行うか否かを判断する。
・発電電圧可変制御を行う場合には、バッテリーの状態に応じた目標発電電圧を演算し、ECMは演算値を発電指令値としてIPDM E/R(電源関連のCPUモジュール)に送信する。
・IPDM E/Rは、受信した発電指令値を発電指令番号に変換して、ヴォルテージレギュレターに送信する。
・ヴォルテージレギュレターは、受信した発電指令信号に基づいた目標発電電圧にて発電電圧を制御する。
・発電指令信号がない場合には、オルタネーターはヴォルテージレギュレターの特性に応じた通常の発電を行う。

参考))
発電電圧可変制御システムに何らかの異常が発生した場合には、オルタネーターのヴォルテージレギュレター特性に応じた発電を行う。


というわけで、
アーシングがこれを避ける形で(つまりアースの短絡)接続されてしまうと
折角の低燃費を狙ったメーカー技術の粋を極めた充電制御システムは無効となり、
上記の通り ヴォルテージレギュレター特性に応じた発電を行う 場合があるわけですね。


その後、CFRさんから燃費更新のご報告をメール頂いております

この前、久しぶりに大阪まで行きました。

走行距離 642キロ    給油量 34.0L    燃費18.88(過去最高燃費)
走行距離 383キロ    給油量 23.9L    燃費16.03
走行距離 354キロ    給油量 21.4L    燃費16.53

平均燃費 17.39K/Lでした
カタログ上は、14.8km/Lです。

往路2名乗車で、途中3人になったりもしました。
高速は80〜100km/hでの走行で、もう少し気をつかえば&1名乗車なら
あと5〜10%は伸びるはずです。


全部自分が運転しましたが、疲れますね(笑)

もう15万6千キロ走行しました。

CFRさん、お疲れ様です。
今回のご報告、非常に参考になりました
改めてここでお礼を申し上げます。



さて、
アーシングはそもそもカーオーディオな方々のコアな部分を追求されている方々の中で、エンジンの調子も良くなるぞ的な発見に伴い情報が広まりました、話題となり始めたのは10年以上も前の話でしょうか。その流れの中で「闇雲に配線を巡らせるのはどうか?」という疑問を投げかけて、ルウブはその当時クランプメータ電流計を持ち歩くようになりました。エアコンを作動させ、ランプ点灯なり電気仕事をさせながらの電流量測定・・・、まるで無意味と思える数値の箇所に敷設している車両は非常に多かったものです。逆流はLOOP?を意味する??とも思えるわけですが、オリジナルのボディへのラインが逆流をしていたり・・・不思議な現象も多々ありですが、クルマというものは常に何かしらスイッチングが働いています。エンジンを始動すればクルマとしてはその時にスターターで消費したバッテリーに補充電をかけたいし、センサーは色々とチェック仕事をしていたり・・・。常に変化している通電事情は奇々怪々でなんのことやらさっぱり分からないというのが正直なところで、ルウブとしても電設仕事のプロフェッショナルを交えて色々とディスカッションを行った事もありますが最終的にLOOPの正体は明解でなく、まるで判然としませんでした。



そこで、以来ルウブの推奨しているのは
オリジナルアースPOINTへの銅グリス処方
&バッテリー端子へのこれの処方

先ずは最初にコレを行うことです。
新車でない場合にはボディへの接点となるボディ/ボルトに腐蝕が発生し導通性の悪化も大いに有り得ますから、
特にその場合にはワイヤブラシなどでクリーンナップも配慮しながらの銅グリス敷設です。

大事なことに優先順位を附番するならばカナメの部分をしっかりと押さえて
これを基にしてソコから出した枝葉がはっきりとした効果を出しうるか?
その意味ではベースがマトモであった方が体感効果もはっきりと出るというものです。

このアプローチ姿勢が理に叶っていて一番ダイジ・・・と思うわけです。




◆もう少し続きます

アーシングの発祥はオーディオでした、
電気を使用する機材にとっての電源マイナス

これはクルマの場合には ボディにマイナスが繋がっていますから 
ボディ=アース

ここから先は宗教みたいな念仏みたいな話にもなりそうです、
ちょっと体力を蓄えてからもう少しだけ続きを書きましょう。


 G=ground(バッテリーアースとグラウンドに関する考察をまた改めて、そのうちに・・・);;;









次回はロケット号MPVのはらわた・・・行きましょうかね。(^_^;) ←といいつつ、また違うネタばっかり続いてすみません。



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