「よもやま話・9」
ワックスに添加するテフロン・パウダ−と「ミリテック」用の便利なボトルを用意しました。
今更テフロンの話でもない、
といいながら何度も出てきてしまいますが、テフロンがそんなに悪者かというと「極圧剤」としては機能しないし分解したフッ素樹脂がスラッジになるという意味で潤滑油添加剤としては「?」であるという意味です。
実際の工業用途では例えばインクや塗料に混ぜることでその伸びが良くなり作業性の向上に大きく貢献していたり、「撥水効果」が防汚や防水の機能を持つ
為、防水スプレ−やよくご存じの様にワックスに混ぜることでこの効果にツルツルが加わるわけです。また熱可塑性プラスチック樹脂やゴムへの添加等で非常に身近な所にもこの特性が生かされています。
この様に工業用の莫大な需要を持つ製品ですから大量生産によるスケ−ル・メリットで非常に安い材料です。これをオイルに混ぜて・・・、というのはアイデアとしては面白い話で、「身近な物だけにアピ−ル力が強い為、消費者にとって説得力があるので商売として成り立つ」訳です。
ワックスをカスタマイズ
このフッ素樹脂はパウダ−状の物をサンプルとして以前三井デュポンさんから分けていただきました。
商社経由の最低ロットなのでやや割高ですがワックスに混ぜてみたいとお考えの方に
「50グラム袋詰めして400円」でお分けします。但しこれは送料が別途必要になります。
「ミリテック」と一緒にご注文頂いた方はプラス消費税だけで結構です。
- テフロン入りワックスの作り方
カルナバ蝋主体のワックスを缶に入ったままの状態で湯煎して溶かし、その中へテフロンパウダ−を「ワックス50グラムに対して1グラムの割合」で混ぜ合わせます。充分に混ざった所で缶を湯煎から出して、再び「混ぜながらワックスが硬くなるのを待ちます」意外に早く固まって来ますので簡単な作業です。シャ−ベット状になればそれで完了です。未添加の物と比べてみると光沢に深みが出て小キズも少し目立たなくなります。- フッ素樹脂パウダ−はティ−スプ−ンにすり切りで1.5グラム位になります。
通常、固形ワックスは200グラム前後ですから多めに入れたとしても50グラムあればワックス2キロ分はあります。- シャンプ−タイプのワックスは別として液体ワックスには始めから少しフッ素樹脂が入ったものが多いようです。塗装表面に付着する分は微量ですからその程度で充分ということなのでしょうけれど、足してやれば気分的にはカスタマイズです。これまたTV−shoppingでお馴染みの「オウリ」もテフロンが入っています。
- 私の場合、極圧のかからない部分で通常は給脂を行わない=例えば自動車用に限らず樹脂製のロ−ラ−部や動きの悪いジッパ−等にも使っています。それはそれで感心するほど効果を発揮するものも多いはずです。
「ミリテック」を注入する時に便利な道具
デファレンシャル・ケ−ス等に「ミリテック」を入れる際には苦労されていると思います。
「何か良い道具はないですか?」というお問い合わせがありましたので、
以前から私の愛用している「250ml管付きボトル」ホ−ム・センタ−等でも売っていると思いますが下の様な物です。ディ−ラ−さんからのご要望もありこちらで用意しております、必要な方は「ミリテック」ご注文の際、併せてご依頼下さい。
1個286円でお分けします。先端部を好みの太さの所で切って使います。
ボトルの中に「ミリテック」を入れ、ボトルを握って圧力を加えると先端部から中身が出ます。50ml刻みの目盛りが付いています。
チュ−ブは押し込んだり短めたり出来ますが引き抜くと再度挿入は難しいと思いますので引き抜かないで下さい。
温度差で内圧が変化してふきこぼれることがありますので、中身を入れたままにする場合はチュ−ブの根元が液面より上にある状態で保管して下さい。
「よもやま話・8へ」、「ホ−ムヘ戻る」、「よもやま話・10へ」
(981020)