初めてNa10-Miracleをご利用頂く場合のお薦め使用法と留意点

納豆は効くぞ!されど、ワケも分からず「入れればヨロシ」は完璧ではありません。
そこで、ルウブの手ほどき・・・。

毎度手取り足取り、親切すぎる?と好評(笑)
・・・それでもネ、色々と考えることはあるんです。
「自分で歩めるように」という子供育ての方針を持つひとりの親としては、自分で考えられるオトナになって欲しいと・・・。
しかしながら、それでは不親切かと思いますので私なりの懇切丁寧な解説を毎度のとおり・・・。(^^;)


平成16年6月15日


こんな感じに糸を引きます

初めてNa10-Miracleをご利用頂く場合のお薦め使用法

Na10-Miracleが3〜5%で充分にその威力を発揮してくれれば
946mlという1本で20〜30Lのオイルに処方出来るという事実に気付きます。
そぅ、こんなに嬉しい添加剤はこれまで無かった筈です、適正な添加量でコンプレッションを稼ぎつつ
重たさまでは演出しないゾーンをエンジンから抽出出来れば当然フィールに伴う燃費向上への期待も大きい。
だから、時代のニーズに応えているんですね。

そこで、
「現状のオイルに添加してみる」のはいかが?

つまり、現状のアリシンに添加の形で「どのように変化するか?」をまず検証されるのが近道かも?
勿論、使用オイルがアリシンでなくても非ニュートン自体は有効に機能します。
アリシンとのコンビでは遥かに超越した結果を導くというのはアリシンの素性についてよーくお読み頂ければご理解を戴けるかと思うのと、試された皆さんからの「驚くべき滑らか感」とか「驚異的に熱ダレしない」など数多くの驚愕体験によっても立証されています。
ソレもその筈、後に述べますがアリシン本体の耐熱性能がハンパじゃない。
高潤滑というお品書きのバックボーンにはすべからく「超」という文字の付く常軌を逸したハイエンド・クオリティ、
ココにNa10を添加した暁には、もう右に出るオイルは存在し得ない訳です。

ひょっとして、ちょっと大袈裟に聞こえましたか?

でも全然、
真実を語るに背伸びなど必要ないんですね、
事実、最近人気の非ニュートン系オイル(NントカTec)でサーキットを走行したところ
その直後から油温が上がるようになったというご報告をこの数日だけで二例を耳にしました。
一つはSW20、もう一つはプジョーだっけか。
ご相談を頂いたメールでは
「どうしてこんな事が起こるのでしょうか?」というお話でしたけれども
結果、所詮は非ニュートンにせよこれをブレンドするのに国内メーカーが使用しているベースにせよ素性が悪い訳でしょう・・・、
油温の上昇は熱によるベースオイル(或いは非ニュートン素材)の決定的なダメージに因るもので
熱によって急速に劣化の進んだオイルは潤滑性能を著しく低下させる為、
「潤滑不良=摩擦増大=発熱」という明確かつ非常に単純な系譜です。

しかしながらこの「耐熱性能というベーシックな性能」が、実は一言で解決できるほど
そう簡単には実現しないのが常識という話で
これがイタズラに固い粘度を選択せざるを得ない従来からの市販品の呪縛です。
(この部分にも後ほど改めて触れます)

仮にもしも・・・ですよ、
「フィールの悪化は体感出来ないが、油温だけが上昇している」と仰るのならば、
失礼ながら、そんなア・ナ・タは今後ご自分の感性を過信すべきではないです。
潤滑力の低下は物理的にノイズ=振動なり発熱によるパワーロスを伴うのが自然の摂理だからです。


そこで、
確かに・・・古いオイルに添加剤を添加、
などというのは「本来、私好みではない」のですが
添加による粘度変化というか、特有の変化を確実に「読み取って」頂き、
これの添加量増量によって、またその後どのように変化があるか?
この観察が「Na10の性能を骨までしゃぶる達人への近道」と申し上げたいです。

■ひとつ確実に予想を出来るのは:
恐らく初めてのNa10では「入れすぎまでを試してみて初めて適量を知る」という部分があります、
従って、新油でコレを行うのはチとオイルが勿体なくはないか?
ということであります、そこで・・・
使用中のアリシンでテストを開始すれば結論はその分だけ早く得られます。という点と

試す機会が多ければその分だけ上達も早まる・・・


という話です。私の場合、ババァの嫁入り号なき後も現在4台の車両がありますから
これらで色々と検証を行った内容をご報告していますが、
近道としてお薦めをしたいのがこの「現状に投入」という方法ですね。

そもそも、3〜5%程度でも実験が出来るならば
オイルが10L入りますという話も少ない訳で
通常の車両ならばそれ程の資金負担にはならない
という部分もこの推奨案を後押ししています。
やはり、コストという部分は大事です、
「新油に納豆を入れすぎてしまい、重たいのを我慢していて燃費も悪化したまま気も重い毎日です」
という話を出来れば聞きたくはない訳です。

アリシン初心者の方は通常ご使用のオイルでお試しになるよりは
通常の粘度(カーメーカー推奨粘度)よりもワンランク軟らかめのアリシンに交換して
Na10を添加で様子を見られるのが良いとは思います。
ただ、初アリシンが通常よりも低粘度でもツルンっと回るわ熱ダレしないわ
静かだわ速いわ、
ソコへNa10の添加で更に豹変をするとつまり、何が何だか・・・???(苦笑)

なので、現状が純正オイルならば
先ずはソコに添加してみるというのも一つの方法かと思うわけで

以下、もう少し詳しくご説明を。


先ずは「留意点」の方から


よもやま話に書くべき話のようですが
「エンジン特性とオイル粘度について」

アリシンは粘度調整の可能なオイルとしてこちらでは兼ねてから「粘度調整による適正探求」とそのメリットについて考えて参りましたが
例えば以前BBSでも話題になりましたけれども「どの粘度であってもエンジンは動く」訳で
例えば紅クジラ号メルセデスS124(E320)wagonに於いて通常使用される粘度よりも遥かに柔らかい「0W20」を投入するとどうなるか?
というと、
端的に述べるならば「トヨタ車みたい」になります。
具体的には出足の良さ重視で軽い吹け、
でもって全域トルクのあるような実は無いような・・・f(^^;)

つまりメルセデスに乗るようになって国産車の大体がこの表情を強調している印象がある訳ですが、その理由は
日本国内で使用するに当たっての設定速度領域、つまり「最高速度が時速100キロ」という枠による制御部分です。
メルセデスを生んだ独逸には皆様ご存じの速度無制限「アウトバーン」が有名ですが、
誰もがココを始終ベタ踏みで最速・耐久チャレンジをしながら走っているわけではないのは当然の話で
通常、事実上のABでの一般的な走行速度は140〜150キロといわれます。
一般国道のバイパスに於いては90キロが制限速度ということで、
ドイツの自動車メーカーがこの環境で使用する事を前提として作っているクルマの速度ターゲットは
90キロ界隈と140〜150キロ界隈を狙ってデザインしているといわれ、まさしくそのゾーンで転がして高燃費を出す仕組みです。


で、実際に「0W20」をこの車両に投入してみると出足の良さには今のお話の通り、思わず笑えてくる程で
信号青で不用意にアクセルを踏み込むと思わず前車に刺さりそうになる・・・。(笑)
元来124はアクセルが非常に重たいので、低域のフケが極端に軽いとどうしても動きにギクシャク感が出てしまって
「オレってアクセルワーク下手くそぉ・・・」と自己嫌悪にも陥ります。(笑)
で、全域に渡って軽い伸びと申し上げましたけれども、実はハイギアになればなるほどこのフケは姿を消して
ギアがハイギアならばエンジン回転が上に行けば行くほどトルク安になります。
つまり、「徐々に薄れるというよりは反比例型加速鈍」
そうなると本来得意とする速度領域の140〜150キロが苦手なエンジンとなるわけで本来の持ち味は出ないので、
140〜150&90キロ界隈に於ける高燃費の特性も少々別のレンジへ移行しそうな感じですね。
この本来の持ち味を損なわれた感じがどうにもチープでやるせなかった為に
すぐにドレーンアウトしてこちらは5W40にチェンジ、ボロちゃん号レガシィでの「0W20」テストとなった訳です。

このように、オイル粘度はエンジンの表情を大きく変える程ドライブフィールに対して大きな影響を与えるものであり、
設計思想にそぐわない粘度選択はそのクルマの「らしさ」を伸ばせない可能性もあるわけで、
いってみれば「エンジンの設計上(設定されたターゲットゾーンという意味)要求されている油膜厚」というのがある
という事を思い知らされたというお話です。

従来から
「オイルは要求されている油膜圧を確保出来ていれば軽い方が良い」
というのが私の持論ですが、アリシンは特に熱ダレの非常に少ないオイルで動粘度下の使用可能温度は
<<0Wが最高で約150℃
0W20から20W50に於いては約200℃の耐熱性能を持っています。
この耐久温度は普通のオイルでは考えられない領域ですよね、
普通にいわれているのは
「オイルは130℃を越えると1℃の違いで致命的な打撃を受けて一度に急速な劣化をみせる」
というものです。
エンジンオイルは150℃下の剪断性能を評価する部分はあるものの、
実際にはソコから常温へ戻った時に何処まで復元できるのか?という部分が現実には非常に厳しい問題であることがこの話でよく分かると思います。

熱に対する保険の意味で夏は重ためを選択する?

という話をよく耳にする訳ですが
実際のところ一般的にはクソみたいなオイルを使用してサーキットなんかブイブイいわせている訳ですから
天上界のアリシンにとってはあまり関係のない話だと申し上げておきます。
つまり、常識的な温度領域よりも遥かに高い耐熱性能を持つということは=剪断されない事でもあり=劣化の進行は極めて遅い訳で
高温下に於いてもその粘度が損なわれないという話になりますから
夏冬の温度環境によって神経質に粘度を選択する必要などはなく、
単純にエンジンの要求する粘度さえ見つけ出す事に優先順位を置けば良い事に気付きます。

ちなみに、極寒地域に於ける始動性の問題は考慮に入れるべきではありますけれども、
凍結路面のハイレンジにトルクを要求するのは除雪車などの、走行というよりは「トルクを要する作業」くらいの話で
そうでなければ雪上競技ラリーくらいしか思い浮かびません。
現実に青森界隈のターボ4WD乗りの方々のお話でも「真冬は高域のトルクなんて危ないだけですー」というご意見をよく耳にします。
あとは、先日もご相談を受けましたが
釧路界隈の舶用4ストエンジン(船外機を含む)などは、真冬は極寒冷始動の全負荷使用なので非常に難しい環境に置かれているそうです。
0W20に微量のNa10が良いのか?現実に体感したことのない程の寒冷地のお話なのでこちらは今年の冬に向けてテスト頂く事になりそうです。

「エンジンの設計上(設定されたターゲットゾーンという意味)要求されている油膜厚」
の話に戻ります、

アリシンの粘度選定に関してアリシンからのインフォメーションでは、
Manufactureer's recommended...つまり製造メーカーの推奨粘度で使用して下さい。
といっておりますが、先の話で

「オイルは要求されている油膜圧を確保出来ていれば軽い方が良い」

というのも事実の話なので、特にレーシングユースでない場合でアリシンを使用される場合には
この性能の恩恵を最大限に活かす意味で「軽めの選択がベター」と申し上げてまいりました。




そこで、今回 Na10-Miracleの登場です。

アリシンは熱変化が極めて少なく、油膜保持能力もずば抜けています。
高温下での粘性変化が少ない為に常温下における見た目の粘度も柔らかい。
実はこの部分がNa10-Miracleにも通じておりまして、
これがまた「見た目の粘度以上に動粘度領域に於いても強力な油膜を張ってくれる」
従って安易な感覚による「入れすぎ」は禁物なわけですな。



このために例えば1%ずつの添加で様子を見て行くと
恐らくは添加量を増量する都度「ほくそ笑み」が徐々に「口裂け笑い」状態となり、
「あと1%」「もう1%」と病みつきとなった暁には最後に「しまったぁ〜〜、重すぎ・・・。(T_T)」
となることウケアイです。
従いまして、
初めてNa10-Miracleをご使用の際には(特にエンジンオイルの場合)
現状でご使用のアリシンに添加を頂いて「限界を知る」という作業も逆に安上がりな学習法ではないか?
と思っている次第です。
新油にNa10投入で鈍重になってしまっては・・・目も当てられない・・・。

ちなみに、軽自動車の場合は全域トルク安の非力なエンジンがフルメタルジャケットを背負っている訳ですから
ココにオイルの粘性まで背負わせてしまうと持ち味の単車のようなエンジンがフヌケとなったりもしますので特に特に入れすぎにはご注意を。
大体、普通車に推奨している3%以下でも充分すぎる事もあるようなので添加量の増量テストは0.5%ずつの方が良いかも。です。

以上、大事な点の手ほどき
続きが必要になりましたらまた追記を致します。


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